ダイレクトリクルーティングとは、企業がスカウト型サービスのデータベースなどから求職者を探し、企業から直接スカウトを送る採用手法です。求人広告のように応募を待たずに、会いたい人へ声をかけられるため、求人広告では応募が集まりにくい経験者の採用に向いています。
一方で、候補者を探してスカウト文面を書き、返信に対応する社内の工数がかかります。成果は、ターゲットの決め方とスカウト文面の中身で大きく変わります。
本記事では、ダイレクトリクルーティングの仕組み、向いている企業、メリット・デメリット、成功のポイントを、Nicopが支援した事例とあわせて解説します。よくある質問にもお答えするので、採用活動にお悩みの人事担当者はご参考にしてください。
ダイレクトリクルーティングとは?
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接アプローチを行う採用手法です。
ダイレクトリクルーティングには、SNS採用や転職フェアでのアプローチも含まれますが、企業が求職者にスカウトメールを送るスカウト型サービスを指すことが多いです。
従来の求人広告では、企業が応募者を待つ姿勢でしたが、ダイレクトリクルーティングでは企業側が求職者にアプローチするため、攻めの姿勢の採用活動と言われています。

株式会社Nicopでは、ダイレクトリクルーティングのノウハウを解説した資料を配布しています。無料でダウンロードいただけるので、ご活用ください。

ダイレクトリクルーティングの成功事例
Nicopがスカウトの運用を支援した事例を3つ紹介します。いずれも、支援前の状態・実施したこと・結果を、事例ページと支援時の記録にもとづいて記載しています。
採用の軸を決めてスカウトし、2か月で内定承諾4名
SES企業(社員130名)|エンジニアの中途採用|スカウト型サービス:レバテックダイレクト
2019年ごろから主要な求人媒体に横断して出稿していましたが、採用単価が年々上がり、応募の獲得も鈍っていました。人事担当者1名で採用を進めていたため、数値の分析やスカウト文の検証が追いつかない状態でした。
Nicopは、SES企業に特化した採用支援「GrowSES」として、まずMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を見直す合宿で採用の軸を決めました。そのうえで、決めた会社の想いを候補者に直接伝えられるレバテックダイレクトを提案し、スカウトの運用を担当。その結果、2か月で4名の内定承諾につながりました。
事例の詳細:MVV策定合宿×チャネル最適化で成功|レバテックダイレクト2か月で4名採用
スカウト文面を複数パターンで検証し、経験者2名を採用単価18万円で採用
IT企業(当時の従業員3名)|経験者エンジニアの中途採用|求人媒体:エン転職(求人広告+スカウト機能)
求人を掲載すると約60件の応募が集まるものの、その大半が未経験者で、採用したい経験者からの有効応募はほとんどありませんでした。従業員3名の組織で、スカウト機能も十分に使えていませんでした。
Nicopは、入社後のキャリアパスを示す求人原稿に見直したうえで、強みを打ち出したスカウト文面を複数パターン作成し、送信結果を分析して改善しました。反応のデータを社内に残しながら運用した結果、応募は約90件に増え、経験者2名を採用単価18万円で採用しました。
事例の詳細:経験者の有効応募ゼロから2名採用へ。採用単価18万円を実現
未経験者に伝わる原稿に作り直し、スカウトの応募率を2.8%から7.4%に
IT受託開発の企業(従業員10名未満)|営業職の中途採用|スカウト型サービス:dodaダイレクト
dodaダイレクトでスカウトを送っていましたが、71通で応募は2件(応募率2.8%)でした。原稿に専門的な言い回しが多く、IT営業が未経験の人には「何をする仕事か」「自分にできるか」がイメージできない状態でした。
Nicopは、職種名を「ITソリューション営業」と言い換えて役割を一言で示し、業務内容を時系列のステップで説明する形に原稿を作り直しました。身につく提案力や入社前の不安を解消する情報も加えた結果、応募率は7.4%に上がり、2名の採用につながりました。
※掲載の事例は、株式会社Nicop設立前にRYOMAグループの採用プランニング事業部(現・株式会社Nicop)が担当した支援を含みます。
ダイレクトリクルーティングが向いている企業
事例に共通するのは、「会いたい人が決まっているのに、待っているだけでは応募が来ない」状態でした。次のような企業は、ダイレクトリクルーティングで成果を出しやすくなります。
- 採用したい人の経験・スキルが具体的に決まっている
- 経験者エンジニアなど、求人広告だけでは応募が集まりにくい職種を採用したい
- スカウトの送信・返信に対応する時間を社内で確保できる(または外部に任せられる)
ダイレクトリクルーティングを利用するメリット
ダイレクトリクルーティングを利用すると、多くのメリットがあります。代表的なメリットは以下の通りです。
- 企業と人材のミスマッチが起きにくい
- 採用までの時間を短縮できる
- 採用単価の削減につながる
ここからは、各項目について詳しく説明します。

企業と人材のミスマッチが起きにくい
ダイレクトリクルーティングは、企業が自社のニーズに合う人材に直接アプローチできるため、ミスマッチが起こりにくい採用手法です。
求人広告では、不特定多数の応募者を待つ仕組みのため、ターゲット外の人材からの応募も少なくありません。しかし、ダイレクトリクルーティングでは、企業が求職者のスキルや経歴を事前に確認したうえでアプローチを行うため、より的確なマッチングが可能。企業と人材のミスマッチを減らせます。
採用までの時間を短縮できる
求人広告のみを利用する採用活動では、求職者からの応募を待つ必要があり、募集開始から選考までに時間がかかります。
ダイレクトリクルーティングでは、企業が求職者に直接アプローチでき、待機時間が発生しません。 スカウト型サービスを利用すれば、応募を待たなくても求職者のプロフィールからメッセージを送信することで選考を進められます。
応募者を待つのではなく企業が人材を探して動く仕組みのため、採用時間の短縮につながります。
採用単価の削減につながる
ダイレクトリクルーティングは、企業が求める条件に合う人材と直接やりとりができるため、ミスマッチによる早期退職が減ります。人材の定着率が上がり、何度も人材を採用しなくて済むことから、無駄な採用コストがかからず、採用単価の削減が可能です。
ダイレクトリクルーティングのデメリット
ダイレクトリクルーティングには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。事前に把握しておきましょう。
- 社内の人的リソースの確保が必要
- 採用コストが一時的に増加する
以下では、デメリットの内容を詳しく説明します。
社内の人的リソースの確保が必要
ダイレクトリクルーティングは企業が主体的に動く手法であり、社内の人的リソースの確保が必要です。候補者のリストアップやスカウトメッセージの作成、フォローアップなど、ダイレクトリクルーティングに関わるさまざまな業務が発生します。
社内の人的リソースが足りない場合は、外部に業務委託を用いる方法により解決できます。これにより、社内リソースを抑えつつ、効率的な採用活動が可能です。スカウト業務のどこまでを外部に任せ、何を社内に残すかは、「スカウト代行で任せる範囲と社内に残す判断」で解説しています。
採用コストが一時的に増加する
ダイレクトリクルーティングの導入には、スカウト型サービスの利用料やノウハウの習得にコストがかかるため、一時的に採用コストが増加する点がデメリットです。
しかし、スカウト型サービスを活用することで、ミスマッチによる早期退職のリスクを低減でき、長期的には採用単価の削減につながります。また、優秀な人材の確保は事業の成長にも必要なため、導入時のコストは初期投資と考えられます。
株式会社Nicopでは、スカウト文面の作成から送信、返信率・応募率を見た改善までを一緒に進めています。
「スカウトメッセージを送ったものの既読がつかない」「既読がついてもなかなか応募がこない」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント
実際にダイレクトリクルーティングを行うにあたって、成功させるためのポイントを解説します。
- ターゲットに合わせたダイレクトリクルーティングを選ぶ
- 採用したい人材のターゲット像を明確化する
- 魅力的なスカウトメッセージを用意する

ターゲットに合わせたダイレクトリクルーティングを選ぶ
ダイレクトリクルーティングで効率的に採用活動を行うには、自社が求める条件の人材が多く登録しているスカウト型サービスを利用しましょう。
スカウト型サービスには各社からさまざまなプラットフォームが提供されており、それぞれに特徴があります。たとえば、ハイクラス人材の採用に使われる「BIZREACH(ビズリーチ)」や、IT・Web業界の採用に強い「Green」など、企業が求めるターゲット層によって使うべきサービスが異なります。
どのサービスが自社に合うかわからない場合は、採用の専門家に相談するのも一つの方法です。Nicopは採用の実行として、スカウト型サービスの選定から文面の作成・運用まで支援しています。
採用したい人材のターゲット像を明確化する
採用活動を進める前に求める人材の条件を洗い出し、採用したい人材のターゲット像を明確化しておくことが重要です。
スキルや経歴だけでなく、転職で重視することや仕事への価値観まで、より踏み込んだペルソナを設定しておきましょう。なお、性別・年齢・家族構成など本人の適性や能力と関係のない事項は、採用基準にしないよう注意が必要です(公正な採用選考をめざして|厚生労働省)。ターゲットが決まっていると、スカウト型サービスの選定や求職者の検索を進めやすくなり、採用にかかる時間の短縮やミスマッチの低減につながります。
魅力的なスカウトメッセージを用意する
ダイレクトリクルーティングサービスに登録している求職者は、日々多くのスカウトメールを受け取っています。自社のスカウトメールに返信してもらうためには、求職者の心を動かすような魅力的なメッセージを用意する必要があります。不特定多数の求職者に一斉送信するようなテンプレートではなく、なぜその人を選んだかなど求職者に合わせたカスタマイズも必要です。
スカウトを含む採用の進め方は、NicopのYouTubeチャンネル「採用と組織のNicop」でも発信しています。スカウト文面の例は、下記の資料「ダイレクトリクルーティング実践ガイド」でも紹介しています。
よくある質問
人材紹介サービスとの違いは?
ダイレクトリクルーティングサービスと人材紹介サービスでは、人材の探し方が異なります。
ダイレクトリクルーティングは、企業の人事担当者が人材を検索して直接アプローチするのに対し、人材紹介サービスは転職エージェントが企業の希望を聞き、人材を紹介するシステムです。
人材紹介サービス(転職エージェント)についてはこちらの記事も併せてご覧ください。
スカウト型サービスとの違いは?
スカウト型サービスは、ダイレクトリクルーティングの手法の一つです。
企業が求職者にアプローチを行う採用手法全体をダイレクトリクルーティングと呼び、スカウト型サービスは求職者にスカウトメッセージを送るサービスを指します。
ダイレクトリクルーティングは他の求人媒体と比較して安い?
料金体系や運用方法によって費用は異なりますが、1名あたりの費用は人材紹介サービスより低く抑えられるケースがあります。
スカウト型サービスには、データベースの利用料(月額・年額)がかかるもの、採用時に成功報酬がかかるもの、その両方がかかるものがあります。成功報酬は採用した人の年収の15〜20%程度が一般的な目安で、人材紹介サービスは25〜30%程度、求人広告は4週間の掲載で20万〜180万円程度が一般的な目安です。
導入時は利用料やノウハウの習得にコストがかかりますが、自社に合う人に直接声をかけられるため、ミスマッチによる早期離職のリスクを下げられます。
株式会社Nicopでは、14の採用手法を紹介した資料を無料配布しています。ダウンロードいただけるので、「さまざまな手法を比較して検討したい」とお考えの方は、下記資料をご活用ください。

まとめ|ターゲットとスカウト文面でダイレクトリクルーティングの成果を上げよう
本記事では、ダイレクトリクルーティングに向いている企業やメリット・デメリット、成功するためのポイントを解説しました。
ダイレクトリクルーティングは、社内の工数がかかる一方で、求人広告では出会えない人に直接声をかけられる手法です。サービスごとに登録している人の層や料金体系が異なるため、採用したい人に合わせて選びましょう。
Nicopは、スカウト型サービスの選定、候補者に合わせたスカウト文面の作成、送信後の数値を見た改善まで、一緒に進めています。自社に合うサービスや進め方にお悩みの企業は、お気軽にご相談ください。
スカウトの運用を任せたい場合は、送信・返信の対応も含めて支援できます。
お役立ち資料も無料配布中

株式会社Nicop 取締役
藤村 滉大
経歴
株式会社Nicop取締役として、採用×AIを中心としたHR×AI支援を担当しています。AIを活用したスカウト運用や求人原稿の作成など、採用業務へのAI導入を、設計から現場への定着まで伴走。RYOMAの新卒1期生として採用プランニング事業部の立ち上げに参画して以来、SES企業を中心に従業員5〜300名の企業の採用を支援してきました。採用戦略の設計、求人媒体の運用、スカウト代行で積み上げた現場の知見を、AI活用に生かしています。




