dodaダイレクトを約半年運用して採用0名だった株式会社WEBJIN様は、採用コンセプトのつくり直しと面接力向上の支援を経て、10月〜12月の3か月で、開発・設計・構築の経験3〜5年のエンジニア5名が内定を承諾しました。
進め方は3段階です。社員約10名が参加したワークショップ(全3回)で採用コンセプトをつくり、スカウト文面と募集内容を見直し(見直し後の最初の月に11応募)、そのうえで応募後の面接を見直しました。代表取締役の岩國 真盛様に、WEBJIN様を担当するNicopの影山が伺いました。
この事例の要点

本記事は、2026年5月20日に公開したYouTubeの対談動画(約14分)をもとに構成しています。発言は、動画内の発言を読みやすく整えて掲載しています。
※動画タイトルの「応募ゼロ」は、支援前に採用が0名だった状態を指します。支援前にも応募はありました。また、支援は採用コンセプトの見直しに加えて、面接力向上も含みます。タイトルの「〇倍」は、岩國様が動画内で語ったスカウト閲覧数・応募数の変化(2〜3倍)を指します。比べた期間・母数は動画内では語られていません。
WEBJIN様の事業と、採用の前提
WEBJIN様は2013年9月設立のSES企業で、2024年11月からdodaダイレクトを使ったエンジニア採用を始めました。
SES(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアが顧客企業のプロジェクトに参画して開発を支援する事業形態です。WEBJIN様は従業員19名(2026年10月時点の求人媒体掲載値)で、案件選択制度・単価連動型報酬制度・キャリアアップ形成支援制度を設けています(制度名はWEBJIN様公式サイトより。2026年10月31日確認)。
岩國様(株式会社WEBJIN 代表取締役):ITの領域で開発支援を行っている会社です。創業から13年になります。
動画の概要欄(2026年10月31日確認)のプロフィールでは、岩國様は、プロジェクトマネージャーとして常駐案件・受託開発案件で20年、SES営業として15年の経験を持ち、常駐現場のPMに加えて採用の面接も担当しています。
支援前の課題:dodaダイレクトを約半年運用して、採用0名
2024年11月から約半年、自社で計画を立ててdodaダイレクトを運用しましたが採用は0名で、次に何をすべきか判断がつかない状態でした。
――Nicopに問い合わせたきっかけを教えてください。
岩國様:2024年11月からdodaダイレクトで採用活動を始めたんですけれども、半年ほどやって、難しいなと思っていました。情報を取っている中でNicopさんのYouTubeを見つけて、力になっていただけるんじゃないかというのを画面越しに感じたので、すぐにアポイントを取らせていただきました。
岩國様:計画を立ててやってきたんですが、「次はどうすればいいんだ、何をすればいいんだ」と分からない状況になっていたので、プロの方に支援していただいたほうがいいのかもしれないと思いました。
問い合わせたのはNicopだけ。決め手は個別の提案
――Nicop以外にも問い合わせをされていましたか。
岩國様:正直なところ、Nicopさんだけです。13年会社をやっていて、現場でもプロジェクトマネージャーをしているので、いろいろな業者さんの提案をずっと受けてきました。影山さんと少しお話しした段階で、個別対応の提案というお話になったので、進めることにしました。
影山(株式会社Nicop):私がお打ち合わせした中で、一番データを取られている企業さんでした。普通は媒体側が出してくれるデータから算出されたりするのですが、全部自社内で一つひとつ確認したものを、緻密に分析されているのを当初から感じていました。
Nicopの提案:手法の前に「WEBJIN様らしい良さ」をつくる
Nicopは、スカウト文面や求人原稿の手直しより先に、WEBJIN様らしい良さを求職者に伝わる言葉にする、採用のブランドワークを提案しました。
――最終的に、どのような支援を提案したのですか。
影山:制度や取り組み、福利厚生など、制度面はもちろんあったんですが、それを求職者がいいなと思う形にしたときに、御社らしい良さって何だっけ、というのが出ていなかったのと、自社の中でも明確になっていなかったんじゃないかなと思いました。SESはどうしても事業モデル上、差別化が図りづらい業界です。WEBJINさんらしい良さって何だろう、をつくらないと、何の手法をやっても、穴が開いたまま水を注ぐようなものになってしまうと感じたので、採用のブランドワークをまず提案させていただきました。
支援の内容は、次の3つです。
- 採用コンセプトの作成:自社らしさを、求職者に伝わる形にする
- dodaダイレクト運用の見直し:スカウト文面と募集内容(求人)を見直す
- 面接力向上:応募後の面接を、ロールプレイングで見直す
影山:おそらく求められていたのは、スカウトの文面や求人原稿を変えるといった、今すぐのdodaダイレクトの改善だったと思います。その期待ではないものをご提案させていただいたので、少し戸惑われた印象でした。
――ブランドワークを、実際にやってみていかがでしたか。
岩國様:採用活動を始める前に、ミッション・ビジョン・バリューや強みは何かを整理していて、できていると思っていたので、それを再構築しますというお話に、できているのにな、と思いました。でも、社員の声を集めるところまではやっていなかったので、やってみる価値を感じて、すぐにやりました。
ワークショップで出てきた、採用担当だけでは出なかった言葉
社員約10名が参加したワークショップ(全3回)では、1回目から、採用担当だけで考えていた内容とは異なる社員の意見や考え方が出てきました。
――実際に支援を受けてみて、いかがでしたか。
岩國様:自分たちなりに強みや訴求ポイントは整理できたと思っていたんですけど、伝わっていないなと、影山さんと話して理解しました。それまでもいろいろな文章を変更したりアレンジしたりしてやってきたんですけど、結果は変わらなかったんです。それで社員10人ぐらいでワークショップをやっていただいて、まとめのレポートをいただいたんですけど、自分たちでは考えられない言葉になっていました。
岩國様:1回目で参加者の社員のメッセージや意見、考え方が出てきた瞬間に、採用担当だけで考えていた内容とはやっぱり全然違う、変えるべきだと思って、変えたら良い結果につながったという形です。
強みは「制度」だけでなく「居心地のよさ」にあった
――採用チームで考えていたものと、エンジニアの生の声は、どう違いましたか。
岩國様:採用チームだけで考えていたときは、案件が選べる、高還元、福利厚生のメニューが揃っているといった制度や仕組みができているからいいんじゃないかと思っていました。ワークショップをやったときに、うちの良さや、なぜ居心地がいいのかという理由が結構出てきたんです。そこが強みになるというのが、あまり分かっていなかった。そこが一番やってよかったかなと思っています。
文面と募集内容を見直した直後から、スカウトへの反応が変わった
岩國様:その後、スカウトメッセージの文面や募集内容を見直していただいて、スカウト閲覧数や応募数が2倍、3倍に変わりました。すぐに結果が出ましたね。
「2倍、3倍」は岩國様の実感としての発言です。比べた期間・母数・対象(スカウト閲覧数・応募数それぞれの比較元)は、動画内では語られていません。
応募は来るのに採れない。面接を「確認の場」から「会話の場」へ
コンセプトを反映した最初の月に11応募がありましたが採用は0名で、Nicopは課題を面接と見立て、面接力向上の支援を加えました。
岩國様:8月にコンセプトをつくったうえで採用メッセージの文章を見直していただいたら、最初の月で11応募があって、面談数も増えたんですけど、採用が残念ながら0だったんですよね。やっぱり面接に問題があると思いました。
影山:応募は来るようになったんですが、採用数がいまいち増えていないことに、管理画面を拝見していたメンバーが気づきました。お伺いした結果、面接に課題を持たれているかもしれない、ということになったので、別のメンバーが面接力の向上として、日々ロールプレイングをさせていただきました。
ここでの支援は、面接の代行ではありません。面接を担当する方の面接力を上げるための、ロールプレイングです。
――面接は、どのように変わりましたか。
岩國様:ご支援いただく前は、事務的に求職者の方々に質問したり、確認作業のような面があったかなと思っていたんですけれども、求職者の良いところを発見していくような作業が大切なんだということをご指摘いただいて、事務的な質問から、会話形式でお互いを知るためにお話しする場に変えていきました。
岩國様:今までのご経験が3年でこうだから、じゃあこの先1年後、2年後、5年後にどういう未来を構築できるんだろう、というところを考えて話したりして、「この先もっと良いキャリアを築いていけますよ」というストーリーを伝えられるようになったんじゃないかなと思っています。
成果:面接支援の後、10〜12月の3か月で5名が承諾
面接力向上の支援後、10月・11月・12月の3か月で5名が内定を承諾し、5名とも開発・設計・構築の経験が3〜5年のエンジニアでした。
岩國様:そこも支援いただいて、すぐですよね。10月、11月、12月と毎月採れて、5名に承諾いただきました。
| 項目 | 支援前(Before) | 施策 | 支援後(After) |
|---|---|---|---|
| 採用数 | dodaダイレクトを約半年(2024年11月〜)運用して0名 | 採用コンセプトの作成/dodaダイレクト運用の見直し/面接力向上 | 面接力向上の支援後、3か月(10〜12月)で5名が承諾 |
| 応募数 | コンセプト反映前(7月ごろまで)の実数は本記事に掲載していません | 社員約10名・全3回のワークショップでコンセプトを作成し、スカウト文面・募集内容を見直し | 見直し後の最初の月に11応募(この月の採用は0名) |
| 採用した方の経験 | ― | WEBJIN様のスカウト送信基準:経験3年を目安に、2年以上でも送信 | 5名とも開発・設計・構築の経験3〜5年 |
期間と条件が異なるため、各行を単純に比べることはできません。比較できるのは採用数の変化で、約半年で0名だった採用が、面接力向上の支援後の3か月で5名になりました。11応募と5名の採用経路の内訳は、動画内では語られていません。
スカウトは経験3年を目安に、2年以上でも送る
岩國様:スカウトメールは3年を一つの目安にしているんですけれども、自己紹介などの情報を見たときに、レベルが高そうだな、ポテンシャルがありそうだなという方には、2年以上でも送るようにしています。
「自分たちでは考え出せない言葉」をどうつくるか
岩國様:自分たちでは考え出せないワードだったりで、求職者の方も興味を持てたり、読みやすかったりするんだろうなと思いつつも、なぜそこまで結果が違うのかは不思議でしょうがないところでもあります。
影山によると、動画の収録時点でNicopは言葉を考える際、ペルソナ(採用したい人物像)がいま何を求めているかをマズローの5段階欲求(人の欲求を生理的・安全・社会的・承認・自己実現の5段階で捉える考え方)に分けて整理し、その欲求に対してWEBJIN様の良さがどう応えるかを検討し、あわせて、求職者が読んだときにすっと入ってくるか(視認性)を確認していました。言葉の選び方については、動画の収録時点で、社内で2週間に1回の勉強会を行っていました。
数値以外の変化:強みの捉え方と、面接の向き合い方
数値以外では、自社の強みを社員が感じている良さとして捉え直したことと、面接を相互理解の場に変えたことが、変化として語られました。
- 強みの捉え方:制度(案件選択・高還元・福利厚生)だけでなく、社員が感じている良さや居心地のよさの理由が強みになると分かった
- 面接の向き合い方:事務的な質問・確認作業から、候補者の経歴の良い点を見つけ、1年後・2年後・5年後のキャリアを話す場へ変えた
- 採用活動への姿勢:「この形だったら成果が出そうだ」と思えることで、モチベーションが上がった(岩國様の発言。次の章に掲載)
支援体制:6〜7名のチームで、工程ごとに担当を分ける
動画の収録時点で、WEBJIN様の支援はNicopの6〜7名のチームが、要件定義、ワークショップ、スカウト文面・求人の見直し、面接力向上を分担して担当していました。
| 工程 | Nicop側の担当 |
|---|---|
| 要件定義 | 影山 |
| ワークショップ(全3回) | Nicopのメンバーが進行 |
| スカウト文面・求人の見直し | 別のメンバー |
| 管理画面の確認(応募は増えたが採用が増えていない点に気づく) | メンバー |
| 面接力向上(ロールプレイング) | 別のメンバー |
岩國様:6名、7名の方々に支援いただいています。皆さんそれぞれに専門領域があって、プロフェッショナルだなというのは日々のやり取りで感じています。担当領域ではない話をしたときにも、それぞれの方が自分なりの考えを伝えてくださいます。
岩國様:サービスがテンプレートになっているとは思っていなくて、最適な形で伴走していただいていると思っています。支援の中で「この形だったら成果が出そうだな」と思いながら、こちらもやる気が出てきますし、モチベーションも上がって、建設的に前向きに活動していけるなと感じています。
動画収録時点の支援と、これから
動画の収録時点で、NicopはWEBJIN様への3つの支援(採用コンセプト・dodaダイレクト運用・面接力向上)を続けていました。
WEBJIN様は、スカウトを「経験3年を目安に、2年以上でも送る」基準で運用していました。
同じ課題を持つ企業へ
岩國様の振り返りでは、自社だけで進めていたときの一番の問題は「伝わらない」ことで、文章と面接の両方を見直したことが結果につながりました。
岩國様:自分たちだけでやっていたときは、「伝わらない」がやっぱり一番の問題だったと思っています。
――私たちの支援を、どのような会社に紹介したいと思いますか。
岩國様:業種を問わずご紹介したいと思っています。
本件の進め方を整理すると、次の3点です(Nicopによる整理)。
- 文面を直す前に、伝える中身をつくる:社員の声から自社の良さを言葉にする(本件は社員約10名・全3回のワークショップ)
- 応募が増えたら、どこで止まっているかを数値で確かめる:本件では、11応募・採用0名だった段階で面接に課題があると見立てた
- 面接を確認作業から会話の場に変える:候補者の経歴の良い点を見つけ、今後のキャリアを一緒に考えて話す
よくある質問
Q1. 応募はあるのに採用できないとき、どこから見直せばよいですか。
応募・面談・承諾のどこで止まっているかを数値で確かめ、応募や面談があるのに承諾に至らない場合は、面接を見直します。本件では、見直し後の最初の月に11応募がありながら採用0名だったため面接力向上の支援を加え、続く3か月(10〜12月)で5名が承諾しました(応募・採用の経路の内訳は動画内では語られていません)。面接で変えた点は次の3つです。
- 事務的な質問・確認から、会話形式でお互いを知る場へ変えた
- 候補者のこれまでの経歴の良い点を見つけるようにした
- いまの経験をもとに、1年後・2年後・5年後のキャリアを考えて話すようにした
Q2. 採用コンセプトのワークショップでは、何をするのですか。
社員から自社の良さや居心地のよさの理由を聞き出し、求職者に伝わる言葉にまとめる作業です。本件では次のように進めました。
| 項目 | 本件での内容 |
|---|---|
| 参加者 | WEBJIN様の社員 約10名 |
| 回数 | 全3回 |
| 進め方 | 参加者の意見・考え方を洗い出し、レポートにまとめる |
| 反映先 | スカウトメッセージの文面と募集内容 |
| 時期 | 8月にコンセプトを作成し、採用メッセージを見直し |
Q3. どんな企業に向いていて、どんな場合には向きませんか。
本件の進め方が向いているのは、制度が整っていてダイレクトリクルーティングも運用しているのに、自社の良さが求職者に伝わらず採用につながっていない企業です。面接の代行を求める場合には合いません。
| 適合 | 内容 |
|---|---|
| 向いているケース | ダイレクトリクルーティングを自社で運用しているが採用に至らない/文面を何度変えても結果が変わらない/応募・面談はあるのに承諾に至らない |
| 向きにくいケース① | 社員がワークショップに参加する時間を確保できない場合(本件は社員約10名・全3回で実施) |
| 向きにくいケース② | 面接の代行を求める場合。Nicopは面接の代行は行っていません。本件の面接支援も、面接を担当する方の面接力を上げるロールプレイングです |
| 向きにくいケース③ | スカウト文面・求人原稿の手直しだけをすぐに求める場合(本件では、手法の改善より先に採用コンセプトづくりから始めています) |
応募はあるのに採用に至らない理由、一緒に切り分けませんか
本件では、まず伝える中身(採用コンセプト)をつくり、応募が増えた後に、採用に至らない原因を面接と見立てて支援を加えました。どこで止まっているか判断がつかない状態であれば、まず現状をお聞かせください。

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