株式会社デュスク様は、SES事業の立ち上げから約半年で8名を採用しました(2026年5月25日公開の対談動画での紹介)。8名はデュスク様の採用全体の人数で、約半数はリファラル(社員・知人からの紹介)として上坂様をはじめデュスク様ご自身が進めた採用です。
採用がうまくいった理由として、代表取締役の上坂 大地郎様は、面接を一般的な面接ではなく、候補者のキャリアを一緒に考える「相談会」にしたこと、事業の立ち上げ前に評価制度などの制度設計を固めておいたことを挙げています。デュスク様を担当するNicopの影山が伺いました。
この事例の要点

本記事は、2026年5月25日に公開したYouTubeの対談動画(約19分)をもとに構成しています。発言は、動画内の発言を読みやすく整えて掲載しています。
デュスク様の事業と、採用の前提
デュスク様は、エンジニア出身の上坂様が2024年4月に設立した、SES事業と受託開発事業の会社です(従業員17名、2026年11月時点)。
SES(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアが顧客企業のプロジェクトに参画して開発を支援する事業形態です。公式サイトによると、上坂様は独立系SIerとフリーランスでテスターからPM・チームリードまでを経験し、受託開発事業を経てデュスク様を設立しました。デュスク様は2026年3月1日に、ミッション「心が動く瞬間を、増やし続ける。」を含むミッション・ビジョン・バリューを策定しています。
上坂様(株式会社デュスク 代表取締役):エンジニアとして8〜9年やっていて、テスターから始まって、今はPMなどをやっています。受託開発をやっている中で、SES事業を始めて、現在はSES事業に注力しています。
採用がうまくいった理由①:面接を「相談会」にした
候補者の「やりたいこと」と「今の状況」をどうつなげるかを面接の場で一緒に考える形にしたことで、「ここだとイメージがつく」と入社を決めた人もいたと上坂様は振り返ります。
――採用がうまくいったと思うポイントを教えてください。
上坂様:一般的な面接ではなかったと思っています。何が違うかというと、たぶん現場の目線で話していたことだと思います。その人のやりたいことと現状があって、そこをどうつなげていくかを、現場で叩き上げてきた経験から、面接というより相談会のように話していました。「ここだとイメージがつく」と言っていただいて、入社を決めていただいたことがありました。
会社の説明は10分ほどにとどめ、残りの時間を候補者の話に使っています。
上坂様:会社のことを話したあとは、「今、転職活動をされていると思うんですけど、なぜそもそも転職活動をしているんですか」から入っていきます。人の懐に入るのが苦手なので、なるべくそういう時間を多く取りたくて、形式的な部分は短めにしています。
面接の前に、経歴書から「エンジニア像」を整理しておく
――面接の前には、どんな準備をしていますか。
上坂様:履歴書や経歴書をいただいたら、そこから分かるエンジニア像を、いったん自分の中で整理しています。スキルの面で「このステージやこのレイヤーのことは書かれていないのかな」と思うところを、もう少し聞きたいこととして別に用意しておきます。
採用がうまくいった理由②:リファラルでは「自分を使って情報収集して」と伝える
8名のうち約半数はリファラルでの採用で、上坂様は知人に「自分を使って情報収集してください」と伝えて、相談相手として関わっています。
――リファラルで採用が決まっている理由を教えてください。
上坂様:転職するとなると、一気に構えてしまうと思うんです。なので、「自分を使って情報収集してください」と伝えています。
上坂様:私が話したキャリアパスが本人にしっくりきたり、ぼやけていたものが少しでも鮮明に見えてきたりして、「ここにいたら、今まで悩んでいたこの先を積み上げられるかもしれない」という納得感を持ってもらえているのかもしれません。それがデュスクで叶えられると思ってくれたのかなと思います。
媒体による違い:Greenとdodaダイレクトでは、候補者の見ているものが違う
上坂様は、Greenの応募者は前向きな人が多く、dodaダイレクトの候補者は会社としての安心感を重視する傾向があると見ています。
――応募してくるエンジニアに、媒体による違いはありますか。
上坂様:違いますね。Greenの方はすごく前のめりで、自分の肌感ですが、「この転職をしたいんだ」という方が多い感じがしています。dodaの方は、いいところがあれば転職したい、くらいの感覚の方が多いイメージです。
上坂様:dodaの方は、人というより企業を見ている感じがしていて、「ちゃんとしている会社なのか」は大事じゃないですか。小規模なので、お伝えできるところが少ないという点は、正直デメリットもいくつかあるかなと思っています。キャリアにコミットするのは当然として、会社として安心感を与えられるかどうかも大事だと感じています。話の方向も、福利厚生や休暇の取りやすさに行くことが多いので、会社としての魅力もしっかり整える必要があると思っています。
影山は、ほかの企業からも媒体によって集まる求職者の層が違うという話がよく出ることから、媒体ごとに戦い方を変える必要があると伝えています。
採用がうまくいった理由③:立ち上げ前に、制度設計を固めておいた
事業の立ち上げ前に、評価制度などの制度設計を固めていたことで、候補者に入社後の姿を具体的に示せたと上坂様は話しています。
――立ち上げのときに意識していたことを教えてください。
上坂様:制度設計です。最近増えてきた単価連動の報酬制度は、当たり前になってきたら比較のポイントにはならないと思っています。組織には役職が生まれるので、そこに制度を結びつけようと考えました。エンジニアとしての自己効力感という意味で、単価にはある程度ランクがあると思っていて、それに対するプラスアルファの要素は、この会社だからこう評価する、という示し方をしています。
上坂様:「これからなんだよね」という会社だったら、怖くて入れないと思うんです。でも、ここは決まっているから全部見せられる、という状態にしていました。
影山(株式会社Nicop):評価制度がとても細かくて、計算式もこれほど細かいものは見たことがありません。初めてお話ししたときから、ミッション・ビジョンや「こういう会社でありたい」という思いが強く、それに必要な制度も、たぶんご自身の中でイメージされていたのだと思います。制度設計ができた状態で走れたので、リファラルでもGreenでも採用が出始めたのだと思います。
Nicopの支援:代表が自社の強みに自信を持てるようにする
Nicopは、創業期の代表が自社の良さに自信を持って採用を進められるよう、良さを言葉にして伝えることと、他社や市況の情報を伝えることを重視して支援しています。
影山(株式会社Nicop):ご一緒するときに2つ大事にしていることがあります。1つは、代表の方ご自身に自信を持っていただくことです。私もゼロから立ち上げた経験があるので分かるのですが、最初は自分のやっていることが合っているのか不安になります。でも、代表に自信がないと、ついてくる人もついてこなくなってしまう。なので、目の前の代表の方の良いところをなるべくお伝えするようにしています。もう1つは、なるべく他社の話をすることです。「今のSESの市況はこうなっているので、昔の実績は気にしなくていいですよ」「他社はこうなので、ここは強みですよ」「逆にここは厳しいかもしれません」とお伝えしています。
――Nicopの採用支援はいかがでしたか。
上坂様:「あなたにはこういう良さがある、ということは、会社としてこういう特徴があるんだよ」から入ってくれるので、自分たちでは気づけなかったところに気づいて、そこに自信を持つことができました。その状態で「採用のときはこの良さをこう伝えていこう」という話をしてもらえるので、採用支援会社とは思っていないですね。
成果:SES事業の立ち上げから約半年で8名を採用
デュスク様はSES事業の立ち上げから約半年で8名を採用し、うち約半数はデュスク様自身によるリファラルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 前提 | 2024年4月に設立。公式サイトでは2025年8月にエンジニア採用を本格開始。Nicopは事業の立ち上げ前から支援(動画内の発言) |
| 取り組み | 面接を「相談会」の形に/経歴書からエンジニア像を事前に整理/リファラルでは相談相手として関わる/立ち上げ前に評価制度などを設計 |
| 成果 | SES事業の立ち上げから約半年で8名を採用。約半数はリファラル(動画内の発言) |
数値以外の変化:自社の良さに自信を持って伝えられるようになった
上坂様は、Nicopとのやりとりを通じて、自分たちでは気づけなかった良さに気づき、それに自信を持てたと話しています。
今後の展望
公式サイトでは、2026年4月1日に「2026年度 エンジニア採用を強化」と告知しています。上坂様は、dodaダイレクトの候補者に会社としての安心感をどう伝えるかを考えていると話しています(動画内の発言)。
同じ課題を持つ企業へ
デュスク様の事例は、伝えられる情報が少ない創業期の会社が、面接の中身と制度の具体性で候補者の判断材料を増やした例です。参考になるのは次の3つです。
- 面接で会社を説明する時間を短くし、候補者の転職理由とキャリアを一緒に考える時間を長くとる
- 媒体ごとに候補者が見ているものが違うことを前提に、伝える内容を変える(Greenではキャリアの話、dodaダイレクトでは会社としての安心感)
- 評価制度などの制度は、採用を始める前に「入社前に見せられる」状態にしておく
よくある質問
Q1. 創業期で知名度がなくても、エンジニアは採用できますか。
A. デュスク様は、2024年4月設立・従業員17名の会社として、SES事業の立ち上げから約半年で8名(うち約半数はリファラル)を採用しました(動画内の紹介)。面接を候補者のキャリアを一緒に考える場にしたこと、入社前に評価制度を示せる状態にしていたことを、上坂様は理由に挙げています。会社の規模で比べられる点は、面接の中身と制度の具体性で補っています。
Q2. Greenとdodaダイレクトは、どう使い分ければよいですか。
A. デュスク様の場合、Greenからの応募者は転職意欲が高く、キャリアの相談に重きを置いた面接がよく合いました。dodaダイレクト経由の候補者は複数社を比べる傾向が強く、福利厚生や休暇の取りやすさなど、会社としての安心感を伝えることが大事だと上坂様は話しています。媒体ごとに、候補者が見ているものに合わせて伝える内容を変えることをおすすめします。
Q3. どんな企業に向いていて、どんな場合には向きませんか。
A. 向いているのは、代表や現場のエンジニアが面接に時間をかけられ、自社の良さを言葉にしてから採用を進めたい創業期・少人数の企業です。Nicopは、強みの言語化や媒体ごとの伝え方を一緒に考えます。一方で、面接を短時間で大量にこなす必要がある場合は、1回の面接で転職理由とキャリアを掘り下げるこの事例の進め方は合いにくくなります。また、制度や条件がまだ決まっておらず入社後の姿を示せない場合は、先に制度や条件を整えることから始めます。
創業期の採用の進め方を、一緒に整理しませんか
デュスク様の事例では、伝えられる情報が少ない時期に、面接の中身と制度の示し方で候補者の判断材料を増やしました。これから採用を始める段階でも、まず現状をお聞かせください。

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